ある日、一本のメッセンジャーが届いた。
「レビュー願いたい」
それは今VAPE界隈がもっとも注目している最新のアトマイザーの一つ、「Peta Tank」についての依頼だった。
「ふぁーーーーー?!?!?!?!?」
断るわけなくない??しかもPromistのガビさんから直接言われたらそんなもん断るわけなくない??ということで、喜んでお受けしましたという話。
今回のタンクは設計・製造にPico RTAのYellowKiss氏が参加、プロミスト監修のもと開発、製造を行ったものです。
Peta Tank
ペタタンク
by Promist×YellowKiss
プロミスト×イエローキス
【提供】Promist Vapor
スペック
- サイズ:22×36mm
- 重量:45g
- リキッド容量:3.6ml
- 材質:SUS304製メタルパーツ、PEEKインシュレーター、PMMAタンク
- ドリップチップ:510(デルリン)
- JUSTFOGのFOG1コイル用を使用
- Pico RTAとの互換パーツあり
- 日本製
FOG1といえば、今ではオールインワンタイプの王者として君臨しているスターターで、同じものを複数本所有している方もいるほど。なぜそんなに人気なのかというと「味が抜群にいい」という事実。FOG1のコイルはカンタルではなくNiワイヤーを使用しているのですが、それもいい仕事をしているようです。私は持っていませんが。
Peta Tankではそのフォグワンのコイルを使用でき、FOG1では不可能だったMODの付け替えを可能とし、見た目が死ぬほどカッコよく使えるというタンク。
開封&外観
【内容物】
1×Peta Tank
1×ドリップチップ
1×JUSTFOG FOG1 0.8Ωコイル(装着済み)
スペアOリング
説明書兼保証書
1.5mmのエアホールが5個。もちろん可変です。
こういうところって切削跡というかそういうのが残りがちなんですけど、そんなものは一切ない。
綺麗でござる。女性にもこんな素直に「綺麗でござる」と言える男になりたいですね。
見ていてホレボレするほどの質感です。「およそクリアロには見えない外観の良さ。高級感。」というのもPetaの大きな狙いの一つ(だと思う)。
これで全分解というわけではありませんが、通常の使用においてはこのくらいで済みます。
パーツの分解については、スレッドがスルスルと気持ちよくまわってくれます。精度の高さが伺えますね。ただ、ドリップチップが固くて外すのに3分くらいを要しました。たぶん最初だけでしょう。
細々としたパーツや、510ピンのようにスレッド固定もOリング固定もないパーツがあるので、紛失注意です。また、外れやすいOリングもありますから、その点も注意されたし。
ドリップチップ
高さ7mm、内径4mmというPeta Tankのために設計されたドリップチップ。
Pico RTAで採用されているドリチよりも2mmほど高さがありますが、この高さによりPetaとのマッチングとくわえ心地の向上が実現されています。
なお、タンクの仕様上、底面積の広いドリチだと数mmの段差が発生してしまうので注意が必要です。
コイル部分
これがコイルなのですが、ここからさらに分解できます。
この右のパーツは交換用コイルには付属していませんので、コイル交換の際に破棄してしまわないようにしてください。で、このパーツ上部にあるOリングがこぼれ落ちやすいですので、ここも注意ですね!
中を覗くとコイルやコットンが見えるものが多いのですが、これはスピットバック予防なのかカバーのようなものをされていて、中の様子はよく見えません。
これが味に定評がある優秀なコイルか・・・なるほど。
リキッドチャージ
トップキャップを外すとPico RTAのようなリキチャホールが登場します。この穴が3.2mmあるので、スポイトタイプでもユニコーンボトルタイプでも大体OKです。
リキッドを入れると、スリガラスのように見えていたタンクが透明になっていきます。もうこの瞬間が最高に気持ちいい。
きれい・・・メタリックアクアリウムみたい。
*新品のコイルの場合、リキッドの浸透を待つために最低でも5分程度は放置しましょう。
使ってみる
ということでようやく吸ってみるところまでこぎ着けたわけですが、見た目や精度がいくらよくても味がおいしくなければその人にとってはほぼ無価値ですからね。ちゃんと吸って判断しなければなりません。
などと言っていますが、定評のあるコイルなんだからおいしくないわけがないんだよなぁって思ってます。
そしてそれは予想通りでした。非常にフレーバー解像度の高いミストを経験することができます。プリメイドコイルにありがちな最初の不快なコットン臭もほぼ感じることがありませんでした。
これはいいぞ。
ただ一つ。私は普段DL(直肺吸い)セッティングを愛用しておるのですが、Peta Tankについては全開にしてもある程度の重さがあります。「0.5Ωで爆煙寄りの運用も可能」と謳ってはいましたが、私の想定していたドローよりも重かったので、どちらかというとDLよりもMTL分野のほうが得意なアトマイザーなのかな、という印象でした。
時間がないときにはプリメイドが一番
私のVAPEシーンではRDAやRTAを使用しているわけですが、基本的には自分でワイヤーを巻いてビルドしています。ただ、私がA型だからなのか不器用なのか分かりませんが、けっこう時間がかかります。
こればっかりは個人差があるのでなんとも言えませんが、私の場合は平日にビルドをする時間がないことが多いのです。
19時半頃に帰宅し、0時に布団に入るまでおよそ4時間半。この限られた時間の中で、夕飯の準備と食べる時間。次の日の弁当作り、ブログを書いたりレビュー品の撮影したり筋トレしたりお風呂に入ったりと、日課が山のようにあります。こんなことをしていると、あっという間に0時になってしまいます。彼女なんか作ってる暇ないんですよ。言い訳じゃないゾォ。
たまに筋トレやブログ執筆にテンションあがっちゃったりして、いつもより時間がかかってしまったとき
「ガァッデメッ!!今日はビルドする時間がねぇぞ!!しかしコイルもすでに限界を迎えている!!臨終だ!!八方塞がりだ!!」
ってなります。これが個人的にはすっげー嫌でした。こんなときにコイルにお金出してまで持ち出したいクリアロがあればいいなぁ・・・と。
そこにガッチリ合致(さすが!爆笑!!)するのがそう、Peta Tank。
オプションパーツ
ウルテムAFCリング(ポリッシュ)
ウルテムドリップチップ(ポリッシュ)
シリコンOリング
RBAキット
RBAキットは、自分でコイルを巻いてRTAとしても使用できるパーツであり、フォグワンコイルを使用していくうちに「自分でコイルを巻いてみたい」という思いが芽生える(かもしれない)ので、その時に使用できます。
つまり、初心者→中級者までのステップアップがこれ一つで可能であるということ。何をもって中級者といえるのかは定かではありませんが・・・
そしてRBAキットには、ビルドの仕方や組み方が書いてある説明書があるので、とくに困ることはないと思います。なんならご親切にビルドまでしてくれてある始末。しんせーつ!!!
カスタマイズしてみた
ウルテム製のドリップチップ、AFCリング、シリコンOリングを装着してみました。
シリコンOリングの変更が分かりやすいように2枚並べてみました。フルシリコンのほうが見た目がすごくスマートでスマートですよね(語彙力)。ウルテム仕様にするならシリコンOリングの購入もオススメします。
また、Pico RTAのタンクに互換性があるので、せっかくならフルウルテムにしたい欲が湧く。買う。
で、シリコンリングの何がいいかというと、見た目もそうですが滑りがかなり良いです。AFCリングもヌルヌルーッ!!ってまわります。気持ちいい。
漏れについて
実を言うとOリングをフルシリコンに換装したところ、エアホールからの漏れが確認されました。すべてのパーツを見直し、スレッドもしっかりまわし再トライするも漏れた。「あああああああああああ!!」とか思いながらガビさんにアドバイスをもらいました。
ガビさんによると漏れる原因は二つあり
- コイルか上のチムニーが緩んでる
- チムニー上のOリングをシリコンにしたら隙間があいた
気圧の関係での漏れはほぼここ。
で、2の場合は黒いほうに戻すか、コイルをあまり締め込みすぎないように。とのこと。
確認してみたところ、1も2も該当していないような気がしましたが、コイルの締め込みをほどほどにし、ドリチの白いシリコンOリングをデフォの黒いドリチのOリングと交換してみました。(これで少なくともドリチ差込口の隙間は軽減されるはずやで)と思ったからです。その結果
漏れ解消
一安心です。すべて黒いOリングで運用していたときは問題なかったので、シリコンOリングに変更した方は念のため注意したほうがいいかもしれませんね。
まとめ
- FOG1コイルの味は定評通りおいしい
- DLよりはMTL寄り
- 見た目が超かっこいい
- ちょうどいいサイズ
- 加工精度が素晴らしい
- プリメイドコイル及びRBAでの運用が可能
- つまり初心者のステップアップにもGOOD
- はめ込みが決まらないと漏れることが稀にある
個人的には「ハイエンドなMODに載せてもまるで見劣りしないクリアロ」という点が一番気に入りました。そして見た目で買っても後悔しないほどの満足感は得られると思います。
発売日
2018年4月28日(土)11時
買えるところ
Promit Vapor ほか
公式HP :https://peta-tank.com/